雑誌Wedgeの「袋小路の沖縄」を読んで

辺野古問題で揺れる沖縄に注目した特集だったの購入してみました。

まずは普天間基地周辺何が落ちてくるかわからず危ないという今までに何回も聞いた内容。

そして先日の知事選の検証。
実は知事選の少し前に沖縄に行っていたのですが、特に北部は玉城デニー一色でした。
その頃テレビでは票数は拮抗していると報道されていましたが、現地での雰囲気はデニー派が絶対有利な雰囲気でした。

そして記事には玉城知事が辺野古移設を止める「有効なカード」は残っておらず、県民にどう説明して県政を進めていくのか、正に袋小路に入って混迷が続くと締められています。

その先は現在の状況。

沖縄の景気は絶好調。
観光、消費、公共投資、設備投資は拡大が続いており、沖縄の歳入は10年前に比べ27%増えているそうです。
人口も10年間で5%増えています。
観光客は年間939万人でハワイを抜いたそうです。

ただ歳入の伸びに最も貢献しているのが国庫支出金で10年間で56%増、県の歳入の32%を占めています。
これは沖縄が本土に比べ様々なところで他都道府県に比べ優遇されている事が大きいです。

ガソリン税など多少優遇されていることは知っていましたが、この記事を見てここまですごいのかという事が分かりました。

【内容:沖縄補助率(本土補助率)】

河川改修:9/10(1/2)
ダム建設:9.5/10(7/10または2/3)
空港整備:9.5/10(2/3)
海岸補助施設:9.5/10(1/2)
道路新設、修繕:9.5/10(2/3または1/2)

これは1972年にアメリカから返還された際に作られた「沖縄振興特別措置法(沖振法)」で決められ、当初10年の予定が4回延長されてきたそうです。

基地の負担はよくわかっているつもりです。
沖縄戦の悲惨さも学びました。
米軍戦闘機の爆音の影響も知っています。

日本全土の大変な部分を大きく引き受けてくれているのだから優遇されるのは当然だと思っています。
でもこの補助率は高すぎるような気がします。

これだと不必要な道路がどんどん作られ、古き良き沖縄が薄れてしまうのではないかと危惧しております。

そしてこれだけ補助率が高く経済が潤ってきているのに、実際の労働者の賃金は増えておらず相変わらず全国最低水準です。

最低賃金:東京は985円、沖縄は762円、参考までに新潟は803円(2018年11月時点)

この好景気により、今後補助率が下がる可能性があります。
そうなった時に沖縄経済が悪くならないよう今から補助金頼りから抜け出て、所得額向上による経済の好循環につなげていってほしいものです。

 

今後の沖縄経済ですが、これから「ハレクラニ」など複数の超高級ラグジュアリーホテルの建設が計画されています。
これは長期滞在型で滞在期間と消費金額の向上を目指しているとの事です。

ちなみに滞在期間と消費金額ですが、ハワイは8.95日(20万円)、沖縄は3.78日(8万円)と2倍近い差があります。

確かに沖縄で頑張って色々観光しても9日は時間を持て余してしまいます。
ホテルで海を見ながらのんびりというのは、特にシニアには良いと思います。

タイトルにある袋小路とは「基地問題」に関することでその他の事は順調なようです。

沖縄本島の経済は良いですが、実は石垣島、宮古島はもっとすごいです。
どの島も沖縄らしさを失わないように発展してもらいたいものです。

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